未来の
エネルギー、
人工光合成の
実現へ
大阪公立大学
人工光合成研究センター
天尾 豊
新たな技術で、
未来を映す
展示プラン
飯田グループホールディングス株式会社
次世代技術開発室
廣川 敦士
――人工光合成を含めた二酸化炭素の利用に関する研究に従事されているそうですが、今回のパビリオンにはどのように関わられていますか?
私は人工光合成技術の展示と、それに関連する動画コンテンツの作成を担当しています。制作にあたっては、人工光合成がどのような技術であるかを理解してもらうことが重要な課題でした。常に関連してくる既存技術(例:太陽光発電)との比較や、その利点を認識してもらうことも大切です。この点に特に注力しながら、まだ実現には至っていない実証に向けた人工光合成技術の魅力をお届けしたいと思います。(天尾)
普段はよりよい住環境を提供するための研究開発をされているそうですが、今回のパビリオンにはどのように関わられていますか?
今回は、大阪公立大学と共同研究を進めている人工光合成関連およびウエルネス・スマートハウスに関する展示プランの作成を担当しています。飯田グループがこれまで取り組んできた研究開発の成果とその意義を、来館者の皆さまにしっかりお伝えしたいと考えています。また、新たな研究や技術だけでなく、飯田グループが日々行っている住宅事業が、どのように環境への貢献につながっているかも紹介したいと思っています。(廣川)
――パビリオンの構想・開発にあたっての意気込みを教えてください。
大学で進めてきた基礎研究に基づく技術が実証試験に至ることは非常に稀です。この人工光合成技術は、約10年の共同研究を経てようやく実証試験の可能性が見えてきました。今回のパビリオンでは、その実機をぜひお披露目したいと思っています。また、人工光合成の手本となる天然光合成の素晴らしさも、併せて知っていただきたいです。(天尾)
――パビリオンの構想・製作において、苦労した点は何ですか?
展示内容の検討では多くの方々と対話を重ねる中で、時に意見が対立することもありますが、力を合わせて実現に向けて取り組んでいます。私が担当する共同研究の展示のほか、巨大ジオラマやメイン映像、パビリオンの建物本体など見どころはたくさんあるので、すべて楽しんでいただきたいですね。(廣川)
――来館者にどのようなことを感じて欲しいですか?
これまで期待されながら、なかなか実証試験に至ることができなかった人工光合成技術が、約10年の研究を経て、ついに目に見える形で実現しました。天然光合成のすばらしさと、それを手本にした社会に役立つ人工光合成の姿を見て、体験して、「こんな身近な場所で活用されるんだ」と実感していただければうれしいです。(天尾)
早くからパビリオンの建築過程を見てきましたが、構造、外装、設備、施工の各面で多くの方々の努力が結集し、まさに伝統と進化が融合した建物だと感じています。学会やシンポジウムなどで、建築に携わる社外の方々と交流する機会も多々ありますが、パビリオンの建物について質問されることがしばしばあり、その注目度の高さを実感しています。共同研究の成果だけでなく、来館者の皆さまに飯田グループの魅力や理念をしっかりと伝えられるようなパビリオンを目指したいと思います。(廣川)